2026年3月号

Women’s Health Media」では、Women’s Healthに少しでも関心をもつ方々へ向けて、世界各地の女性の健康課題に対する新たな取り組みを調査・発信しています。

女性の健康課題をめぐる取り組みは、日々の体調管理から診断、治療、継続的なケアまで、医療のさまざまな場面で変化が進んでいます。

生理周期トラッキングや在宅検査のように日常の中で体の状態を把握する仕組みが広がっています。また、検査や治療選択をより早く・正確にする技術や、オンラインでケアを提供するサービスが登場し、投資も活発化しています。

今回は、今年1月のWomen's Health領域における資金調達6件、薬事承認1件の事例を通じて、Women’s Healthにおけるこうした多様な取り組みをご紹介します。

資金調達ニュース

Clue: Verdaneから成長加速のための大規模投資を受ける

Clue アプリ画面

https://helloclue.com/articles/how-to-use-clue/clue-period-tracking-plus-explained

ドイツのベルリンに拠点を置く生理・周期トラッキングアプリのClueは、Verdaneからの戦略的投資を受けました。出資額およびラウンドは非公開ですが、Verdaneの20億ユーロ成長ファンドからの大口出資で、Clueにとって過去最大規模の投資とされています。同社は、アプリ「Clue」を通じて生理や排卵の予測と周期の記録、個別にパーソナライズされた健康インサイト、臨床研究や医療機関との連携機能、そしてプライバシー保護・データセキュリティ強化の取り組みなどを提供しています。 *

公式HP: https://helloclue.com/

Feminai: AIを活用した自宅向け乳がん検診でシード資金600万ドルを調達

Feminai サービス画像

https://www.feminai.com/

イスラエルのスタートアップFeminaiは、Seedラウンドで600万ドル(約9.3億円、1ドル=155円)を調達しました。 同社は「Feminaiウェアラブル」と呼ぶ在宅向けのウェアラブルデバイスを開発しており、センサーで乳房の密度や血流の変化を計測してAIで解析することで、クリニックに行かずに乳がんのスクリーニングを可能にします。 *

公式HP: https://www.feminai.com/

ShanX Medtech: 迅速な抗菌薬検査のため2400万ユーロを調達 初期は尿路感染症に注力

オランダの診断系スタートアップShanX Medtechは、Seedラウンドで2,400万ユーロ(約44.4億円、1ユーロ=185円)を調達しました。同社の『超高速抗菌薬感受性試験プラットフォーム(ultra-rapid AST platform)』は、初期は女性の健康領域の尿路感染症(UTI)に注力しつつ、患者検体から直接1時間以内に抗菌薬の有効性を判定し、微生物代謝を新規の化学手法でモニターして最小限の操作で検査室・ポイントオブケア両対応の利用を可能にします。 *

公式HP: https://shanxmedtech.com/

Science&Humans: カナダでホルモンヘルスプラットフォーム向けにシリーズAで1,000万カナダドルを調達

カナダのトロントに拠点を置くScience&Humansは、Series Aで1,000万カナダドル(約11.5億円、1カナダドル=115円)を調達しました。 同社のプラットフォーム「Science&Humans」は、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)、PMS(月経前症候群)、PMDD(月経前不快気分障害)、子宮内膜症、不妊、プレ更年期・更年期、アンドロポーズ(男性更年期)などのホルモン関連の課題に対して、遠隔診療や個別化治療プランの提供、臨床プログラムの運用、企業向けの職場ウェルネス導入や保険者連携を通じたアクセス拡大を行っています。 *

公式HP: https://www.scienceandhumans.com/

Xella Health: 女性向けマルチオミクス検査のためプレシードで370万ドル調達

アメリカのサンフランシスコに拠点を置く女性向け精密医療スタートアップ、Xella HealthはPre-Seedラウンドで370万ドル(約5.7億円、1ドル=155円)を調達しました。 同社のmulti-omic検査サービスは、月経液と末梢血を在宅で採取して解析し、妊娠力やホルモン状態、更年期前後の評価、早期がん検出に関するインサイトをデジタルポータルで提供するとともに、AI支援の臨床コーチによるパーソナライズされた治療プランと継続サポートを提供します。 *

公式HP: https://joinxella.com/

Pomelo Care: シリーズCで9200万ドルを調達し評価額17億ドルに、マタニティケアから事業を拡大

アメリカのニューヨークを拠点とするバーチャルマタニティ/女性ヘルス企業Pomelo Careは、Series Cで9200万ドル(約143億円、1ドル=155円)を調達しました。 同社はPomelo Careプラットフォームで、24時間体制のバーチャルケアを通じて看護師、栄養士、セラピスト、ドゥーラ、医師らによる妊娠前〜産後の臨床ケアやメンタルヘルス支援、ケアコーディネーションを提供しており、最近では更年期向けのmidlife care programや生殖ケア・小児科プログラムへとサービスを拡大しています。 *

公式HP: https://www.pomelocare.com/

薬事承認ニュース

Organon: 米FDA、オーガノンの避妊インプラント「ネクスプラノン」の使用期間を5年に承認

Nexplanon 製品画像

https://www.nexplanon.com/

米国のOrganonが、Nexplanonの使用期間を3年から5年に延長する承認(sNDA)をFDAから取得した。承認されたNexplanonは皮下に挿入する避妊インプラントで、臨床試験で4〜5年目に妊娠が報告されなかったデータに基づき使用期間が5年に延長されること、また適切な挿入・抜去のため医療者向けREMS(2026年2月23日開始予定)が導入される点が意義です。 *

公式HP: https://www.nexplanon.com/

まとめ

今回は、資金調達 6 件、薬事承認 1 件の計 7 件を紹介しました。

本サイトでは、Women's Health分野における最新の動向を、専門知識がない方にも分かりやすく解説しています。 今後も継続的に情報をお届けしていきますので、次回のメルマガをお楽しみに!